医師と患者

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代表的な行動

強迫性障害は、日常生活の中で行なう行動を繰り返して行なう病気なので、本人に自覚がない可能性もあります。汚染に関するものの場合、日常生活の中での汚染に対する不安が強迫観念となり、過度な洗浄行為を行なう脅迫行動があります。強迫性障害の代表的な例としては、トイレに行った後、自分の手が汚れているのではないかといつまでも手洗いを続ける、ちょっと家の前まで出ただけで汚れたと思い、出入りの度に服を着替え、シャワーを浴びるなどが挙げられます。この行為は、自分だけでなく、他人に対しても強要することがあり、人間関係に影響が出る場合があります。また、清潔にするはずの手洗いやシャワーでさえ、自分を汚染しているのではないかと考えてしまって、むしろ不潔に感じる場合もあります。加害に関する脅迫行動は、自分や他人に対して、何かの危害を加えるのではないかという恐怖が強迫観念となるものです。例えば、刃物を手にした時、自分がこれで誰かを傷つけるのではないか、自分を傷つけるのではないかと恐れたり、車の運転中、少し音がしたとか、揺れたというだけで誰かを轢き殺してしまったのではないかと引き返して確認したりする行動が代表的です。強迫性障害の場合、実際にそのような行動をする訳ではないのに、過度に警戒をしてしまうのです。確認に関する脅迫行動は、他の2つに比べると一見して、単に注意深い人、もしくは心配症というだけに見えやすいので見逃しがちですが、強迫性障害による確認行為は、生活に影響が出るレベルです。例えば、玄関のカギを掛けたかどうか、何度も家に戻って確認したり、火事になるかもしれないと家電のコンセントやガスの元栓に関しての確認で何時間も掛かったりします。

日常生活への影響

自分は、人よりも少し心配性なのか、強迫性障害が発症しているのか、という判断は簡単に下すことができませんが、日常生活に支障をきたしている場合は一度きちんとした診断を受けることをおすすめします。では、強迫性障害はどのような支障をきたしてしまうのでしょうか。主な影響としては、まず1つ1つの行動に対して、普通の人よりも何倍も時間がかかってしまうことです。脅迫行動は、いずれも同じことを何度も繰り返す事が多いのですが、普通の人が10分で済むことが、1時間、2時間と掛かってしまうのです。例え約束の時間が差し迫っていても、確認とやり直しをしないと不安なので、結局時間が守れないことが多くなり、時間にだらしがない人という評価を受けることがあります。また、強迫性障害の場合は他人との接触を避ける傾向があります。他人と合うと、自分がその人を殴りつけるのではないか、あるいは自分が殺されるのではないかとか、自分が汚れるのではないかとか考え始めてしまって、最終的には人と会うのを拒むようになるのです。また、強迫行動による約束の時間への遅れや、強要により他人から避けられて、それが苦になってしまうのが原因のこともあるようです。

自分を見つめる

強迫性障害に悩みを持っている方の中には、その行動を恥だと思っている方や病気だと思っていない方も多く存在します。しかし、強迫性障害は精神疾患の1つなので、列記とした心の病気です。精神疾患の治療をするには自分が治そうと思う気持ちが非常に重要ですので、自分のことをきちんと見直して、病気としっかり向き合うという事も大切です。いまはネットで強迫性障害の治療を行なっている医療機関を検索することも可能です。全国的に増えてきているので、自宅から近いところを探すのもいいでしょう。さらに現在強迫性障害の人、以前強迫性障害だった人の口コミで医療機関を探すことも出来ます。しっかりとカウンセリングを行い、適切な薬を処方してくれる医師を探すようにしましょう。